魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【8×8の正規相愛魔方陣】

まずはこちらの魔方陣をご紹介します。

これが通常の意味でいうところの魔方陣であることを確認しておくと、

はい、たてのすべての列において総和は一致。
そして、

よこのすべての行においても総和は260で一致しています。しかし、これで魔方陣だと、安心してはなりません。忘れてはならないのが、ななめ方向。

はい、こちらもしっかり一致しています。ちなみにこの総和のことを魔方陣用語で定和といいます。このように「たて」「よこ」「ななめ」の総和がすべて一致したことを確認した上で、これは魔方陣であるということができます。

 

しかし、これはただの魔方陣ではありません。どういうことかというと、この魔方陣の内部の数をすべて2乗します。

はい、このように、各数を二乗しても、

どうでしょうか。ごらんのとおり、「たて」「よこ」「ななめ」のすべてにおいて八数総和は一致することがたしかめられます。いわゆるこれは、多重魔方陣と呼ばれるもので、1から2乗数総和が一致していますので、二重魔方陣ということになります。

しかし、この二重魔方陣。ただの二重魔方陣ではありません。
以下の「ななめ」の八数にご注目ください。

じつは、これらの八数同士は、1〜2乗数総和のみならず、

はい、3乗数総和までも一致していることがたしかめられます。

 

さて、ここで見ているような数たちのことを8-8相愛数といいます。❤︎❤︎❤︎は、相愛力の強さを示す指標であり、ここでは1〜3乗数総和が一致していることを表現しています。つまり、わたしたちが見ている魔方陣については、「たて」「よこ」「ななめ」の3方向の相愛力において、「ななめ」の力が突出して強い。そして、このような相愛力構造を持つ魔方陣のことを、わたしたちは今後、正規相愛魔方陣と呼ぶことにします。

 


正規相愛魔方陣は、8次の魔方陣世界ばかりでなく、他のさまざまなサイズの魔方陣世界においても見出されます。いずれご紹介しますので、楽しみにしていてください。次回以降、まずは、この8次の正規相愛魔方陣を考察の対象に、その内部構造を詳しく見てことにします。

 

 

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