魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎:その回転対称構造】

前回、わたしたちは8次正規相愛魔方陣の中に5種の16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎を見つけることができました。該当する格子数を色分けすると以下のような整然とした柄があらわれます。

 

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今回は、これらの16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎がプレーン超格子体の中でどのように表現されるか、ということを見てゆくことにします。

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はい、プレーン超格子体というのは、このように1から64の連続する自然数を左上から右下にむかって流し込んだものです。

では、じっさいに、正規相愛魔方陣内部の5種の16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎たちを、プレーン超格子体変換してゆきます。こうなります。

はい。正規相愛魔方陣の内部で起こっていることを、変哲もないプレーン超格子体に移しかえることによって、新たな五種類の二色柄たちが浮かびあがりました。結果をならべてみましょう。

どうでしょうか。いずれもハッとさせるような形式を有しているようです。ひとめで対称的とわかるものもあります。では、ここで、この五種類の柄を180度時計回り(反時計回りでもかまいません)にまわしてみましょう。

はい。天地をひっくりかえしました。何が起こったか、わかりますか? 柄だけに注目してみてください。まるで何も起こっていないかのようではありませんか。ここでは「何も起こらない」ということが起こったのです。つまり、何が言いたいのかというと、

正規相愛魔方陣に見出された五種類の16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎は、プレーン超格子体の中でとらえると、それらはいずれも180度回転変換不変の形式を有しているということです。じつに興味深く思われます。さらに細かく見てゆくことにします。五種のうち、以下の二つの16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎に注目してください。

わたしたちは、ここでは柄(相愛数がポジショニングされた位置)だけにフォーカスします。よけいな数にはいったんどいてもらうことにします。

では、この二つの柄をあらためて見つめてみてください。この二つの関係性、わかりますか? はい、一方(左)を時計回りに90度だけ回転させます。

すると、どうでしょうか。二つは、同じ柄となりました。つまり、

この二つは90度回転という操作によって、たがいがたがいに変換しあう関係にある、ということがいえるのです。

16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎の美しい対称構造が徐々に明らかとなってきました。では、次に注目したいのが、いかにも対称性が高そうなこの柄。

柄だけにフォーカスしたいので、数にはいったん、どいてもらいます。

では、これを90度回転させてみることにしましょう。

おや、もとの自分の姿に戻ってしまった∙∙∙。と、そのように思われたかもしれませんが、ご注意ください、まったく同じ姿にもどったわけではありません。ブルーがピンクに、ピンクがブルーに入れ替わってしまっています。

このようなものを、わたしたちは「90度回転色変換構造」と呼ぶことにしましょう。今回、明らかになったことを一覧するとこうなります。この事実だけをもってしても、相愛数というものが、対称性という概念を抜きにしては語れないということがわかります。


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