今回は4次正規相愛魔方陣を紹介します。
※ここで n次というのは n×nのサイズである、という意味だとお考えください。
この格子体の内部の格子数については、どの行、どの列においても、そこにならぶ四数の総和をとると、
いずれも34という数が求められます。そして、忘れてならないのは、ななめ方向。こちらの二つのラインにならぶ四数総和もチェックしておきましょう。
はい、ちゃんと34となっています。よって、この格子体は、通常の意味でいうところの「魔方陣」の条件を満たしていることが、この時点でたしかめられました。
しかし、わたしたちがこれから扱っていくのは、ただの魔方陣ではありません。正規相愛魔方陣です。
この魔方陣が正規相愛魔方陣と呼ばれる理由は、ななめ方向に発現している相愛力の強さにあります。
この対角線にならぶブルーとピンクの四数の関係は、
このように単に総和が一致している、というばかりでなく、各数を2乗してから総和をとってみても、
ごらんのとおり一致する、ということが起こっているのです。
このように「たて」「よこ」「ななめ」のベースの相愛力よりも「ななめ」の相愛力が大きくなるような魔方陣、それが正規相愛魔方陣となります。※正規相愛魔方陣を満たす要件としてはもう一つ「行列の積」の3乗体が相愛数構造を保存する、というものがありますが、そのことについてはいずれ詳しく述べます。
さて、これから4次正規相愛魔方陣の考察に向かう前に、ここでもう一つ重要な格子体をご紹介しておきます。こちらをごらんください。
これは4次のプレーン超格子体となります。この格子体の内部の格子数がどのように構成されているかは、だれの目にも明らかでしょう。しかし、この何の変哲もない格子体と、正規相愛魔方陣とは、きってもきりはなせない関係にあるのです。どういうことか。
はい、プレーン超格子体変換してみるとわかります。いいですか。ここでは正規相愛魔方陣の「ななめ」にならぶブルーとピンクの格子数たちに注目します。これらの色つき格子たちをプレーン超格子体の中で見るとどうなるかというと、
はい。こうなります。浮かびあがったブルーとピンクの柄だけにフォーカスしましょう。
この二つの柄は、どちらもシンメトリックな印象を与えます。具体的にどのような対称性をもっているのか。はい、まずは正規相愛魔方陣の方をぐるっと90度、時計回りに回転させてみることにします。
すると、どうでしょうか。何が起こったのかというと∙∙∙
はい、もともとの柄と見比べてみてください。ブルーがピンクに、ピンクがブルーに変換されているのがわかります。これと類することは、プレーン超格子体の方の柄についても起こっているようです。
こちらについては、90度ではなく、180度回転させます。
すると、こちらも、ブルーはピンクに、ピンクはブルーに基本的な柄は維持したまま、色だけが変換されました。二つを並べてみると、なかなか興味深い事実といえるのではないでしょうか。
はい、以前、わたしたちは8次正規相愛魔方陣の世界で似たようなことに出会いました。ご確認いただければ幸いです。