9次正規相愛魔方陣と9次プレーン超格子体との相互の関係性について、ひきつづき探っていきたいと思います。
前回、わたしたちは正規相愛魔方陣の「よこ」方向にならぶ9本のラインをプレーン超格子体変換し、そこで起こっていることを観察しました。
【過去記事貼り付け:9次正規相愛魔方陣の「よこ」をプレーン超格子体変換する】
さて、今回は、この流れに沿って正規相愛魔方陣にとって最重要である「ななめ」のラインについて同じことをこころみてみることにします。そうです。プレーン超格子体変換です。
はい、わかりますか。正規相愛魔方陣のブルーのななめ9数とピンクのななめ9数をそれぞれプレーン超格子体の中で見るとどうなるかということをやっています。そして、柄が浮かびあがったところで、いったん、数たちにはどいてもらいます。
この二つの柄。ブルーとピンクの間には、そこはかとなく対称性を感じますよね。見たところ左右反転関係、あるいは90度回転変換関係にあるようです。それ以外にも、この二つの柄の強い結びつきを明らかにするためにはイチゼロ変換という操作も有効です。
わかりますか。色付き格子には1を、それ以外の格子には0をセットしました。このような操作をイチゼロ変換と呼んでいます。※この操作はプレーン超格子体変換とともにセットで行われることが多く、今後もたびたび出てきますので、ぜひ、覚えておいてください。
それにしても、こんな奇妙なことをしてどんな嬉しいことがあるのか? それではこれら二つのイチゼロ変換体を「行列の積」でかけあわせてみることにしましょう。
はい、この積の結果は、なんとこうなります。
どうでしょう。格子体のななめのラインに1がきれいに一直線上にならんでいます。この形式を見て、線形代数に造詣のある方はすぐにピンときたかと思います。
そうです。ここに見ているのは単位行列。単位行列というのは数の世界における1のような存在です。さて、ついでに述べておきますと、ここで同色柄同士をかけあわせると、
はい、ここでもまた一直線上に1がならびました。このようなことはブルーの同色柄だけでなく、ピンクの同色柄同士の積をとっても起こり得ます。
そして、いま、ここに見ている格子体(正方行列)は、いってみれば数の世界における−1(マイナス1)に相当するものです。その証拠に、この二つを行列の積でかけあわせると単位行列(1)となります。
「ななめ」方向に走る二つのラインの関係性。しっかり心に銘記しておきたいとと思います。