魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【イチゼロ変換累乗体】

わたしたちは9次正規相愛魔方陣の「たて」「よこ」「ななめ」にならぶそれぞれの9数たちをプレーン超格子体変換することによって、次のような20種類の柄を手に入れたのでした。

さて、今回はこれらの柄が秘めている構造の妙についてお話しします。まずは「よこ」系列に属する以下の9種の柄に注目してみましょう。

わかりますか。ここには「よこ」系列の柄たちに対しイチゼロ変換(色付きには1をそれ以外の格子には0をセット)を行なったものたちがならんでいます。はい、そしてこれらをそれぞれ行列の積で2乗すると、次のように柄は様変わりします。

 

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これらをイチゼロ変換2乗体と呼ぶことしましょう。数をとっぱらって柄だけを浮かびあがらせるとこうなります。

では、さらにつづけて、イチゼロ変換3乗体がどのような柄をしているかも見てみましょう。イチゼロ変換体を行列の積で3乗すると柄は以下のように変貌します。

数をどかして柄をくっきりさせてみると、

はい。いったい、こんなことをして何が嬉しいのか? じつは嬉しいことが起こっているのです。 イチゼロ変換2乗体からブルーの柄を、そしてイチゼロ変換3乗体からはグリーンの柄を選んでみます。

なぜ、これら二つの柄をチョイスしたのかはすぐにわかります。これからすることをよく見ていてください。いいですか。ブルーの柄にはプレーン超格子体(1〜81の数をただ順番にならべただけのもの)を重ねます。

そして、グリーンの柄にはプレーン超格子体ではなく正規相愛魔方陣を重ねます。

どうでしょうか。おやっと思いませんか?

はい。これら色付きの格子たちを小さい順にならべみましょう。

そうです。ブルーとグリーンで9数の構成はまったく同じ。偶然なのでしょうか? いや、どうやら調べてみると、イチゼロ変換2乗体と3乗体との間にはあまねくこのようなことが起こっているようなのです。


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