さて、5次の魔方陣世界には、対称魔方陣であり、かつ、完全魔方陣であり、さらに正規相愛魔方陣である魔方陣が全部で4種存在していました。前回までに、これらの魔方陣と行列式(4×4)の関係を見ましたが、今回は、行列式(5×5)がどうなっているかということを見てゆきたいと思います。
まずは魔方陣Ⅰ型から。これを5×5の正方行列とみなし、行列式を計算すると、
はい、-4680000という値が求められます。きれいな数字ですよね。-34×34×10000というかたちをしています。どのようなプロセスを経てこのような数が求まるのかということに興味のある方は、末尾のYouTube動画で解説していますので、そちらを参考にしてみてください。さて、興味深いことにこれと同じ数は、魔方陣Ⅱ型の行列式にもあらわれます。
Ⅰ型とⅡ型の間に強い結びつきがあることはこれまでにも何度か見ていますが、なんとこれら二つの行列式の値はピタリと一致しているのです。では、のこるⅢ型とⅣ型はどうなっているのか?
調べてみると、こちらはともに-187200。Ⅰ型とⅡ型、そしてⅢ型とⅣ型が行列式(5×5)を通してペアリングされうるということがこれでハッキリとしました。さて、ここに見ている-4680000と-187200という数ですが、じつは簡単な整数比としてあらわすことが可能です。
25:1。そうです。覚えていますか? 前回、総和凝集を取り扱ったときにも、この比とは出会っています。
Ⅰ型~Ⅳ型の総和凝集体たちの行列式(4×4)においてあらわれる比とまったく同じ。いったいこれはどういうことなのでしょうか?