魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【6次半二重魔方陣の核子体】

さて、今回は6次半二重魔方陣核子というものをご紹介します。核子はどの魔方陣にも存在するもので、いわば方陣のレントゲン写真、その本質的な構造を抽出した骨格のようなものです。具体的にお見せしましょう。


内部格子数はごらんのとおり様変わりしており、中途半端な数たちばかり。また正負の数が入り混じっているという大変にカオスな状況です。ですが、それはパッと見の印象です。この核子はちょっと視点を変えて見てやると、とてもスッキリとした構造を有していることがわかります。どういうことか? 

はい、まずは魔方陣のキホンのキ。「たて」「よこ」「ななめ」の総和はキレイに0で揃っていることがたしかめられます。また核子に含まれているブロック格子について行列式を調べてみると、

 

このような8箇所における内包ブロック格子(3×3)の行列式の値は0となります。そしてこれよりもサイズの大きな内包ブロック格子については場所を問わずに、すべて行列式の値は0

 

 

 


核子0の化身と呼ばれる所以がこれでおわかりいただけたかと思います。またこの核子はオールaの格子体に対して絶大なるゼロパワーを発揮します。※オールaの格子体とはすべての格子数が同一数である格子体のこと。

 

 

オールaに核子を(行列の積で)前からかけても後ろからかけても結果は零行列すべての格子数は0となってしまうという爽快なことが起こるのです。ぜひ、実際に計算してたしかめてみてください。さて、ではこのような核子がどのようにしてつくられているかというと、


じつはなにも難しいことはありません。すべての格子数から等しく18.5という数を差し引くだけこれで核子を得ることができます。さらに詳しく知りたいという方はぜひ、コチラの動画(をごらんください。

 


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