さて、前回わたしたちは4次正規相愛魔方陣312種は連結線模様によって二つのタイプに分類できること、そして二つのタイプの魔方陣においては「ななめ」方向に走る相愛力の強さが異なるということについて学びました。
❸型に属する8種の正規相愛魔方陣については「ななめ」方向の相愛力❤︎❤︎❤︎。そして、❻型に属する308種の正規相愛魔方陣については「ななめ」方向の相愛力❤︎❤︎。この違いが何をもたらすことになるかは、両者の累乗体の構造を見ることによって明らかとなります。
はい。わたしたちは❸型の中から一つ代表者を選び、
これを行列の積で3乗してみることにします。いいですか。正規相愛魔方陣というのは、このような行列積の3乗に対しても相愛力構造を維持するという性質を有しているのでした。よって、ここで生成されるであろう3乗体においても「ななめ」方向に配列された四数同士の関係は相愛力❤︎❤︎❤︎(少なくとも)であることが約束されなくてはなりません。ではじっさいに、この累乗の演算を実行してみましょう。
どうでしょうか? なにが起こったのか、一目でわかるはずです。とてつもないことが起こってしまったようです。
そうなんです。ここにならぶ内部格子数はすべて同じ数で揃っています。予想もしない結果ではないでしょうか? もちろん、このような構成を持つ格子体において「たて」「よこ」「ななめ」の総和が一致することは明らか。
いや、各数を何乗してから総和をとっても「たて」「よこ」「ななめ」の総和は一致しつづけるのでここで発現してるのは相愛力∞ということになります。
驚くべきことに、このようなことは❸型の中からどれを選んでも起こります。わたしたちは、かくも超絶的な構造を有する魔方陣については今後、特別なものとして扱ってゆくことにしたいと思います。はい、ウルトラ魔方陣と命名しましょう。
これらはいずれも行列積3乗体において、
同一の姿に変換されます。今後の考察が楽しみになってきました。