魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【ウルトラ魔方陣の折りたたみ構造】

さて、前回、わたしたちはウルトラ魔方陣の2乗次元では何が起きているのか、ということを探索しはじめたのでした。

 

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まず気づいたことはウルトラ魔方陣の行列積2乗体には内部構成がまったく同一になるものがペアで存在しているということです。そして、もう一つ、これらはいずれも方陣構造を維持し、かつ「ななめ」方向においては相愛力のちからを発現しているということです。

8種の2乗体は揃いも揃って、オリジナルの1乗体からの構造を見事引き継いでいるどころか、一部、相愛力が強化されているという驚くべきことが起こっているのです。しかし、これらの2乗体の構造上の共通点はこればかりではありません。はい、2乗体から好きに一つ選んで、折り紙の要領で折り返すということを考えてみましょう。

まずはこの横方向に引かれた折り線にそって折ってみます。

折り返し、重なり合った格子数同士を足し合わせるということをここではします。すると、面白いことにいずれの重なり合った二数の総和は578という数になります。ぜひ、じっさいにやってみてください。あるいは、

折り線はこのようにたて方向につけてもかまいません

この場合も、重なり合った二数の総和は578という数になります。わたしたちはこのように折りたたんで、すべて同じ格子数があらわれるような構造を折りたたみ構造と呼ぶことにしましょう。そして、このような折りたたみ構造が組み込まれているのは2乗体ばかりではありません

たとえば、ウルトラ魔方陣の2乗体が同一となるペア同士(❶と❽)を選び、

これらを行列の積でかけあわせます。ここで得られる2つの積合成体についても折りたたむことによって578という数があらわれるという不思議ウルトラ魔方陣の強靭さがここでも実証されているのです。

 


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