わたしたちは12次正規相愛魔方陣の内部に波紋構造が組み込まれていることを知りました。
はい。こちらの中心から外側へと広がる紋様。これが波紋構造でした。
この波紋構造を通すと正規相愛魔方陣は美しくも規則的な比を発出させます。しかし、そのような機能を果たす紋様はこの柄のみか、というとけっしてそういうわけでもなさそうです。こちらをごらんください。
これは波紋構造の2型。一目でわかることはこの紋様もまた六色に色分けされ、全体としてシンメトリックな外観を持っているということです。さて、興味深いことは、この柄を正規相愛魔方陣に適用したときに起こります。
はい。この正規相愛魔方陣に上から波紋柄をかぶせるとこうなります。
では、ここで色グループごとに格子数の個数の総和と、格子数の総和をとってみることにしましょう。
それぞれこうなります。大事なのはここに羅列されている数たちの比です。これらを簡単な比として表現しなおすと∙∙∙
はい。1∶2∶3∶4∶5∶3このような大変にシンプルな比としてあらわされます。さて、このような事実を踏まえた上で、こんどはこの柄を正規相愛魔方陣ではなく、プレーン超格子体に重ねてみることにしましょう。
はい。プレーン超格子体とは1〜144の数をただ順番にならべただけのものでした。これに波紋構造2型を適用すると、こうなります。
六色によってプレーン超格子体は分割されました。そして、ここで同じように格子数の個数の総和と格子数の総和をとってみます。
何が起こったかわかりますか。ここに並んでいる数は正規相愛魔方陣において見ていたものとまったく同じです。ですから、これらを比であらわすと、
はい。1∶2∶3∶4∶5∶3。ちなみにこれと同じ比は波紋構造2型を以下のようなオール1(a)の格子体に適用しても引き出されます。
内部格子数がすべて1。ゆえに格子数の個数の総和=格子数の総和となりますのでこの事実はさして驚くには値しないでしょう。
しかし、この三つを並べてみるとどうでしょう。これら内部構造を異にする三つの格子体から一つの柄によってまったく同じ比が引き出されうるという事実は、わたしにはどうにも自明には思えません。