今回は9次正規相愛魔方陣が有している最も重要な性質のうちの一つをお話したいと思います。
まず確認しておきたいのは、この正規相愛魔方陣の相愛力構造。「たて」「よこ」「ななめ」の20本のラインにならぶ9数において1〜2乗数総和が一致。そして「ななめ」については1〜2乗数総和にくわえ3乗数総和までもが一致しているということです。
このような相愛力構造を踏まえた上で、わたしたちは正規相愛魔方陣を行列の積で3乗します。
つまり、正規相愛魔方陣を三つならべて、その間に「行列の積」という演算を置く、ということです。このような計算を実行することは、ほぼ手計算ではムリ。迷わず、コンピュータの力を借りましょう。
はい、casioの計算サイト等を使えば、コピペとクリックだけで結果を得ることができます。こうなります。
わたしたちはここに見ている格子体を今後、正規相愛魔方陣3乗体と呼ぶことにします。小さい数字が所狭しと詰めこまれているようにしか見えないかもしれませんが、実はここではとてつもないことが起こっています。どういうことか。魔方陣チェックをしてみることにしましょう。
はい、なんと「たて」「よこ」「ななめ」の20本のラインにならぶ9数の総和はいずれも50243409という数になります。そうなのです。ちゃんと魔方陣構造を維持しているのです。いや、それどころか、
各格子数を2乗してから総和をとっても、「たて」「よこ」「ななめ」の総和はきれいに揃うことになります。ということは、これは二重魔方陣構造。つまりオリジナル正規相愛魔方陣(1乗体)の構造を崩さずに、まんま継承しているということになります。
いや、それどころではありません。話はここで終わらないのです。「ななめ」に走る二つのラインに注目しましょう。
これらブルーの9数とピンクの9数の関係は、ただ1〜2乗数総和が一致しているというにとどまらず、
はい。ごらんのとおり3乗数総和までもが一致。わかりますよね。これが何を意味しているか?
はい、これはまぎれもなく正規魔方陣構造。なんと正規相愛魔方陣は行列の積で3乗しても、もともとの相愛力構造をそのままのかたちで保存する。そのような事実がここには示されています。