魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【8次正規相愛魔方陣の中に潜む虚数?】

今回は8次正規相愛魔方陣の「ななめ」にならぶ8数たちにフォーカスし、これらの数たちが美しくも不思議な関係性で結ばれていることをお話しします。

そもそも正規相愛魔方陣が「正規」と呼ばれる所以はこの「ななめ」方向に潜在している相愛力の強さにありました。はい、ブルーの8数とピンクの8数においては1乗〜3乗数の総和が一致する関係にあることをまずは再確認しておきます。

その上で、これまでもたびたびやっていますが、これらのピンクとブルーの格子数たちをプレーン超格子体変換します。

プレーン超格子体というのは1〜64の数をただ順番にならべただけのものですが、この中で正規相愛魔方陣の「ななめ」を構成する数たちをみてみると以下のようになります。

ここでは柄だけに注目したいので数たちにはどいてもらいます。

はい。四種類の柄があらわれました。それぞれまったく異なる模様ですが、これらはある一つの構造上の共通の性質によって結びついています。どういうことか。そのことを明らかにするためにイチゼロ変換してみることにしましょう。

 

はい、色付き格子には1を、それ以外には0をセット。イチゼロ変換とはたったそれだけの操作です。しかしこんなことをして何が嬉しいのか。じつは嬉しいことがここでは起こっているのです。こちらをごらんください。

はい、これら二つのイチゼロ変換体については、上記のような関係性があります。わかりますか。一方を行列の積で2乗すると、もう一方に変換されるということです。また残る2種のイチゼロ変換体についても、

こちらも同様に累乗していくことによって同じかたちに変換されます。どちらも4乗すると1がななめ方向に一直線にならびます。そしてこの4乗体が何かというと、

はい、8次の行列世界における単位行列、というふうに言い換えることもできます。単位行列とは数の世界における1に相当するもです。

つまり、これらのイチゼロ変換体はいずれもn乗することによって単位行列になる形式を有しているということです。

ということは∙∙∙。わたしたちは、いま、行列の世界における±1、±i(虚数を見ている、そのように言えるのではないでしょうか。


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