魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【魔方陣行列積2乗体連結数問題】

すでにわたしたちは方陣の行列積2乗体において連結数同数化現象を引き起こすものとして、次のような連結線タイプを知っています。

逆に言うと3次魔方陣、4次魔方陣の世界においてこれ以外に2乗体連結数同数化現象を起こすものはありません。さて、これらの連結線柄をよく見てみるといずれもが90度回転対称性を有していることに気づきます。

 

実際、90度回転対称性を有するこのような5次対称魔方陣においても同様に2乗体連結数同数化現象は起こっているようです。ならば、連結線柄にこのような対称性が組み込まれていれば2乗体連結数同数化現象が引き起こされるのでしょうか?

 

しかし、話はそう単純ではないようです。次のような5次魔方陣を例にとることにしましょう。

この魔方陣の連結線模様もまた90度回転対称性を有していますが、この魔方陣を行列の積で2乗すると∙∙∙

 

 

はい、連結線によって結ばれた二数において同数化が起こっていないことはこの二数をチェックするだけでたしかめられます。残念ながら、上述の予想ははずれということになります。

 

ということで、問いをこのように立て直すことにしましょう。5次の魔方陣において対称魔方陣以外に2乗体連結数同数化現象を引き起こすものは存在するか? 存在するとすればそれはどのような連結線模様を有しているのか? もちろん、同型の連結線模様を有しているからといって、それらが統一的に2乗体連結数同数化現象を起こすことも保証されているわけではありません。この領域にはまだまだわからないことが多いのです。

 

 

さらにこの問題をn次元に拡張すればさらなる超難問となることでしょう。人力のみではとても取り組むことができない問題です。このような問題の解決に向けてわたしたちがどのような手段を取りうるのか、アイデアがある方は、ぜひ、情報をお寄せいただければと思います。

 

 


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