さて、4次魔方陣は連結線模様によって分類すると12のタイプに分け切ることができますが、その中の❶型（完全魔方陣）と❸型（対称魔方陣）については行列積2乗体において連結数同数化現象というものが引き起こされることを見てきました。
ということで、今回はまだ取り上げていない❷型にフォーカスしたいと思います。
このタイプに属する魔方陣はぜんぶで48種類あり、列挙すると以下のようになります。
ではこの中からサンプルを一つ選び、
これを行列の積で2乗してみることにしましょう。
まず興味深いのは、このようにして得られた格子体において「たて」「よこ」のいずれのラインにおいても総和が一致しているという事実。
ちなみに「ななめ」方向の総和は一致しませんので、これは弱い魔方陣構造ということになります。奇しくもこのような2乗体における魔方陣構造の弱体化現象は完全魔方陣においても、対称魔方陣においても観察されました。しかし、わたしたちがここで特に注目したいのは連結線構造です。以下をごらんください。
そうなのです。連結線によって結ばれた2数はいずれも同じ数が配置されていることが見てとれるのです。つまり、ここでもまた同数化現象が起こっているのです。
さて、このようなことはわたしたちがたまたまサンプルにうまい魔方陣を選んだからではなく❷型に属するあらゆる魔方陣についても起こりうることです。
ということで、❶型❸型のみならず❷型においても類似の現象が起きていることがたしめられました。となると他にも2乗体における連結数同数化を起こせる連結線タイプというものが存在するのではないか？ 当然このような問いがわきあがってきます。みなさんはどのように予想されますでしょうか？
