魔方陣の数学

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【3次魔方陣とバボア構造】

さて、3次魔方陣とプレーン超格子体(1から順番に連続する自然数を順番に並べただけの格子体)は連結線を通してみた場合、同一の対称構造を有している、ということをまず確認しておきたいと思います。

連結線とはなにかというと、3次の格子体においては二数和が10となるようなものどうしを結ぶことによって得られるラインのことです。じっさいに、二つの格子体において、そのような組み合わせをすべて示しますと、

ごらんのとおり、これらすべて二数は中心に対して対称的に配置されていることが見出されます。3次魔方陣とプレーン超格子体という見た目にまったく異なる格子体がこのような対称構造を共有しているのは、ちょっと意外だったのではないでしょうか。

 

さて、対称構造といえば、二つの格子体たちには、上記のような見た目にもわかりやすい中心対称性のほかに、バボア構造というものも巧みに組み込まれているようです。

 

バボア構造とは、ババラ、ボボラ、ポポラ、そしてそれらの鏡像体たちによって形成される構造のことです。これがいったいなんであるのか、まずはこれら六つのバボアをプレーン超格子体に適用してみることにしましょう。

ごらんください。バボアによって浮かび上がった三数の総和をとると、いずれも同じ15という数が生成されていることがたしかめられます。

ちなみに、プレーン超格子体において三数総和が15となるようなトリオは、このほかに、

これら中心をつらぬく、たてラインとよこラインの三数を挙げることができるでしょう。いうまもなくこの二つのラインは魔方陣においても、総和15をなします。

さて、これにくわえ、プレーン超格子体においても対角線の2本のライン(上述のババラと鏡像ババラに注目されたい)がともに15となります。

つまり、プレーン超格子体も3次魔方陣も、中心を貫くすべてのラインにおいて総和15を共有しているということがここで明らかとなります。ほかにもバボアを通すと、さまざまなことが見えてきます。興味のある方は、ぜひコチラ(↓)の動画をごらんいただければと思います。

 


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