ひきつづき、6次半二重魔方陣の考察をつづけてゆくことにしましょう。この魔方陣がどんなものであったか? 通常の魔方陣構造にくわえ、ごらんのように「たて」ラインの6本の二乗数総和と「ななめ」ラインの2本の二乗数総和がそれぞれ一致している、そのようなきわめて特異な構造をもった魔方陣となります。
さて、これ以外にも6次半二重魔方陣には美しい波紋構造というものを内部に宿しています。波紋構造とはなにか?
こちらをごらんください。中心から広がるように6×6の格子ブロックが内部で三色に色分けされているのがわかるかと思います。それぞれの色グループごとに個数と総和を数えると、以下のようになります。
そして注目すべきはこれらの比です。
わかりますか? それぞれにあらわれる比はともに同じ。しかも、そこには1:3:5という奇数があらわれます。意外と思われるかもしれませんが、格子体の波紋構造において、このようなことが起こるのはけっして珍しいことではありません。
たとえば、わたしたちにとってもっとも馴染み深いプレーン超格子体を例にとりましょう。じつはこのような格子体についても、波紋構造における各グループの個数と総和の比は、先に見たものと同じものとなります。
ぜひ、ご自身の手で計算してたしかめてみてくだい。つまり、6次プレーン超格子体も6次半二重魔方陣も波紋構造を通してみた場合、まったく同じ構造ということができるのです。