魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【S⇄P相互変換とは?】

今回は正規相愛魔方陣を考察していく上で欠かせない手法の一つ、S⇄P相互変換という操作を説明したいと思います。対象としては、この8次正規相愛魔方陣を選ぶことにしましょう。

さて、過去にわたしたちはこの魔方陣の内部に16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎が以下のようなチェス柄の中に見出せることを確認しました。

 

mahoujin.hatenablog.com

 



そして、このブルーとピンクが織りなす模様がプレーン超格子体の中でどのように表現されるかということもわたしたちは調べました。

はい。プレーン超格子体変換するとこのような柄が浮かびあがります。柄だけをとりだすとこのようになります。

ハッとするような対称性に目を奪われますが、ここで手をとめずに先を続けます。次にわたしたちがなすべきことは、この柄の上に、ふたたび正規相愛魔方陣を重ねることです。

 

ちなみに、ここでブルーの16数とピンクの16数は相愛力❤︎❤︎のちからで結ばれていることが確認されます。これはこれで興味深い事実ですが、今回はスルーします。わたしたちはこれらのブルーとピンクの格子数たちを、さらにプレーン超格子体に移し替えます。そうです。またもプレーン超格子体変換。すると、こんどはこのような柄が浮かびあがります。

柄だけを取り出しましょう。どうでしょうか。これも印象的な柄です。180度回転させると同柄色反転。そのような形式を持っているといえそうです。

さあ、次に。ここからも、さらに同じ手順をくりかえしていきます。つまり、この空っぽの格子体に正規相愛魔方陣を重ね、

プレーン超格子体変換を実行します。

すると、また異なる種類の柄が得られます。だるま落としを彷彿とさせる柄です。つづけます。

ふたたび、これに正規相愛魔方陣を重ね∙∙∙

はい、∙∙∙というように、このような手順を延々とくりかえしていくこと、それがS⇄P相互変換と呼ばれる操作となります。ステップを簡潔に示すと、

わたしたちがやっていたのは、こういうことです。そしてそのプロセスにおいて、

正規相愛魔方陣の中に浮かびあがる柄はこのように変遷していきます。さて、問題は、このようなS⇄P相互変換を引き続き実行してゆく中で、いずれ変遷してゆく柄が元(スタート時)の柄にもどるかということです。

驚くべきことに、8次正規相愛魔方陣の16-16相愛数❤︎❤︎❤︎❤︎❤︎柄をS⇄P相互変換すると64という周期で柄は一巡します(いずれ別の機会に64種の柄は紹介します)。64という数は8次正規相愛魔方陣の格子数の個数と一致。偶然だとしても、あまりにも美しい符合ではないでしょうか。