魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【3次魔方陣の連結線模様】

今回は3次魔方陣の連結線について興味深い事実をお話ししたいと思います。この魔方陣において二数の総和が10となるようなもの同士をラインで結ぶと、

 

このような中心対称性をもった柄があらわれます。いわゆるこれが3次魔方陣の連結線模様となります。さて、3次の魔方陣というのは本質的にこの一種のみで、その他は回転体や左右反転体あるいは上下反転体となりますので、すべての3次魔方陣はこの連結線を有することとなります。ではこの事実をまず踏まえた上で、3次魔方陣の2乗次元では何が起こっているかということ見てみることにしましょう。

 

3次魔方陣を行列の積で2乗します。すると以下のような格子体を得ることになります。

 

内部格子数にどんな数がならんでいるか、一つ一つチェックしてみますと、ここではちょっと興味深いことが起こっていることに気づきます。そうです。ここにあらわれる数の種類はたった二種類。色分けしますと、

 

このような二色柄紋様があらわれることになります。さて、この配列の絶妙なところは、

 

 

このように「たて」方向のどのラインにおいても、「よこ」方向のどのラインにおいても、同じ三数の組み合わせ(67.67.91)があらわれる、ということです。ちなみに「ななめ」方向の構成は一致しませんので、これは弱い魔方陣構造ということになります。さて、このような事実は大変に目を惹くものでありますが、それゆえにわたしたちの目から見えづらくせられているもう一つの事実というものがあります。それは何か? ここで冒頭で紹介した3次魔方陣の連結線模様線にしたがって、ラインで結ばれた二数の関係がどうなっているのか見てゆくことにしましょう。

 

わかりますでしょうか。ここでは連結線によって結ばれた二数同士は同じ数になっています。

 

このような現象はたまたまなのでしょうか。いえ、けっしてそうではないのです。そのことを知るためにはこれよりも大きなサイズの魔方陣世界についても探索してみる必要があります

 


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