魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【五次トリプルクラウン魔方陣インバース体sの2乗体の構造】

今回はインバース体たちの2乗体に秘められた不思議な構造についてお話ししてみたいと思います。

※これらの格子体の詳細についてはこちらの動画をご参照ください。


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ここではカルロスsを例にとって説明しますが、これからお話しすることはその他のマリアs,ミゲルs,ホセsにおいても起こりうることとなります。それではカルロスsを行列の積で2してみることにしましょう。

 

行列の積というのは格子体のたてラインとよこラインをあみこむようにして求められる複雑な演算ですので、ここで生成される格子体の構造はオリジナル(1)の構造とは、かけはなられたものとなるというのがわたしたちの直感ですが、驚くべきことに∙∙∙

 

そうなんです。この2においても魔方陣構造は維持されます。「たて」「よこ」「ななめ」ラインにならぶ五数総和はしかもオリジナル(1)の定和である1202乗数という大変にキレイな結果を生み出しています。いや、じつは、ここで起こっていることはそれ以上なのです。

 

オリジナル(1)の有している対称魔方陣の連結線模様を通してこの2の内部構造を見てゆくことにしましょう。

 

わかりますか? 中心に対して対称的な位置に配されている上記の2数(イエロー格子)はいずれも同じ104280という数で揃っています。偶然なのでしょうか? どうやらそうではないようです。というのも、これ以外の中心対称二数に注目すると、

 

どうでしょう。いずれも中心に対して向かい合う格子数たちは鏡で映しあっているかのように同数になっています。いわゆるこれは2における連結数同数化現象

 

わたしたちがこのような奇妙な現象に出くわすのはこれがはじめてというわけではありません。4次の魔方陣世界においてもこのような現象が起こっていることは多数、報告されています。

 

mahoujin.hatenablog.com

 

さて、インバース体たちの2にはいずれも連結数同数化現象が観察されますが、これにはさらなる背景があるようです。ぜひ、こちらの動画(にてご確認いただければと思います。


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