魔方陣の数学

Welcome to the world of magic squares

【正規相愛魔方陣の1乗体と3乗体における共通構造】

今回は4次正規相愛魔方陣における1乗体と3乗体の不思議な関係性についてのお話となります。さて、ここで1乗体とは∙∙∙

なにも手をくわえていない、ありのままの正規相愛魔方陣のことを指します。そして、3乗体とは、この正規相愛魔方陣を「行列の積」で3乗したものとなります。

はい、驚くべきことに、このようにして生成された格子体もまたオリジナル(1乗体)の相愛数構造をそのままのかたちで引き継いでいることは、以前にたしかめました。

 

mahoujin.hatenablog.com

 

つまり、3乗体の「たて」「よこ」「ななめ」のベースの相愛力は❤︎。そして「ななめ」の二つのラインについては1乗数総和のみならず、2乗数総和までもが一致する、そのような構造になっているというです。

3乗体には1乗体と共通の構造が組みこまれているらしい。そのような証拠は、じつはさまざなな点で見出されます。はい、前回も使ったこの24種類のフィルターを3乗体に適用してみることにしましょう。

よろしいですか? この24種の中には同じ柄は一つもありません。またどの柄を選んでも色付き格子は「たて」方向において一つづつ、「よこ」方向においても一つづつ、という配置になっています。いわゆる「完全バラバラ配置」というならびとなっていますが、このような配置法は上記の24種(4!)で尽くさされています。

余談はさておき、実際に、これらのフィルターを正規相愛魔方陣の3乗体の上に載せてみます。こうなります。

そして、それぞれの格子体の中で浮かびあがっている色付きの四つの格子たちの総和をとります。

はい。イエローグループとグリーングループで、それぞれどのような数が生成されたか、ようくごらんください。じつはここでは嬉しいことが起こっています。この二つのグループの構成数は同じ。つまり、これらは相愛力∞の12-12相愛数というわけです。これと同じことは1乗体においても起こることをわたしたちは見ました。なんとも不思議なことです。

mahoujin.hatenablog.com


さて、さらに不思議なこととして指摘しておきたいことがあります。以下の四つの四数総和にご注目ください。

はい、これらはすべて39304という数になっています。具体的にこの数が3乗体のどの部分を使ってつくられているかというと、

こういうことです。では、この四種類の柄を3乗体ではなく、1乗体の方に適用しなおしてみましょう。

はい、これに四種の柄を上に載せます。すると∙∙∙

はい、ここでも色付き四格子の総和は、すべて同じ34という数で揃うことになります。お気づきの方もいるかもしれませんが、この34という数と、3乗体において生成されていた39304という数との関係は、

はい、このような美しい関係となっています。1乗数が1乗体に、3乗数が3乗体に対応しているわけですが、忘れてならないのは、正規相愛魔方陣3乗体というのは「行列の積」という演算を用いて構成されたものであるということです。つまり、異なる演算における累乗が、ここでは調和をもって表現されている、ということが起こっているのです。最後に、もう一つ。いま、見ている柄をプレーン超格子体(1〜16の数をただならべただけのもの)に適用してみましょう。

どうでしょうか。ここでもまた色付き四数総和は34で揃っています。プレーン超格子体と正規相愛魔方陣の奇妙な共通構造として頭の片隅に置いておくことにしましょう。

 


www.youtube.com